武蔵野の自然景観より(中島)

〇観音院山門のモミジ

 私は子どものころから写真、とくに風景写真が好きで、昔はモノクローム写真を自分で現像、引き伸ばしていました。カラーリバーサルの時代を経て、遅ればせながら手に取ったデジタルカメラの便利さにびっくりしています。
 武蔵野の景観としては、町並みというよりも、今も武蔵野に残されている自然景観に関心をもっています。なかなか時間がとれませんが、できれば写真集の形で後に残したいとも願っています。
 NPOまちづくり会議武蔵野のメール環境が改善され、画像アップが容易になったとのことで、篠原さんのお薦めと御支援を得て、まずは今月(2015年12月)の風景をアップさせて頂きます。
 第1号は、観音院山門のモミジです。朝の光に紅が映え、山門のシルエットと対照的でした。墓参に来ていた方が、「きれいですね。まるで京都へ来たみたいです」とおっしゃっていました。

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〇3・4・27号線のイチョウとプレイス

 プレイス西通りの暫定歩道上には、武蔵野市のシンボルツリーであるケヤキの巨樹6本と、イチョウの巨樹9本があり、新緑も美しく、また、秋にはケヤキが茶色に、イチョウが鮮明な黄色に色付く。
 従来の3・4・27号線都市計画では15本全部を伐採又は移植(しかし、適切な移植先はない)するほかなかったのですが、市の方針転換で全部の樹木が保存される結果となりました。
 イチョウのなかでは、1番南側に位置する1本だけが、毎年長くみどりを保ち、黄色に変わるのがいつも遅い。黄葉をいつまでも保持し、落葉も遅い。
 12月も半ばを過ぎて、他の樹はほとんどの葉を落としていましたが、この1本のイチョウだけが多くの黄葉を残していました。モダンなプレイスの外観とイチョウが調和するアングルを探して撮影しました。

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〇落葉の玉川上水遊歩道(小平市)

 これは、武蔵野市内ではなく、小平市の風景です。先日、同市でのシンポジウムへ行くとき、玉川上水に沿った落葉が敷き詰められた遊歩道を歩くのがとても快適だったので、日を改めて写真を撮ってきました。国分寺乗換、西武国分寺駅「鷹の台」駅から徒歩2-3分の近場です。武蔵野市からも20分前後で行くことができ、秋のお薦めスポットです。
 東京都の小平都市計画3・2・8号線道路計画は、玉川上水を36mの幅で分断し、自動車中心の幹線道路を作る計画で、この写真の辺りで遊歩道も36mにわたって切断されます。
 小平市の住民投票は、この3・2・8号線計画の再考を求めて行われました。
 工事が着工されていないいまは、玉川上水も遊歩道も都内の駅近くとは思えない静寂に包まれています。
 平行する府中街道も遠くないのに、どうして新しい道路が必要なのか。武蔵野市の外環その2と同じ感じです。
玉川上水の世界遺産登録も待たれます。

写真/文: 中島敏(まちづくり会議・会員、プレイス西通りの会代表)

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