速報!武蔵野市景観シンポジウムが開催されました

みなさま

本日、5月21日、武蔵野市景観ガイドラインの策定にあたり、市制施行70周年記念行事の一環として、「私たちの暮らしと景観~景観まちづくりをはじめよう~」と題して、武蔵野市景観シンポジウムが開催されました。すでにご案内のとおり、当会の副代表である南さんも、このシンポジウムにパネリストとして参加しました。

このシンポジウムの写真と資料関係をご覧いただけるように添付しました。少しファイルが重たく、ダウンロードに時間がかかるかもしれませんが、お時間のある方はどうぞ。赤字の部分をクリックするとダウンロードできます。

シンポジウムのプログラム: 次第とパネリストの紹介、ガイドラインの概要、基調講演レジメ(1枚)です。

写真1: 基調講演及びパネルディスカッションのコーディネーターを行った石塚雅明さん((株)石塚計画デザイン事務所代表取締役)とパネリストの作山康さん(芝浦工業大学教授、武蔵野市まちづくり委員会委員長、同じく松下希和さん(東京電機大学准教授、KMKa一級建築士事務所主宰)

写真2: 作山さんと松下さん、当会の南賢二さん(副代表)、同じく邑上守正さん(武蔵野市長)

写真3: 南さんによるお話の様子

写真4: 邑上さんのお話の様子と南さん

写真5: 本日、シンポジウムを聞きにきた方からの意見のまとめ(①武蔵野市によるガイドラインの説明と②石塚さんの基調講演、③松下さんと④南さん、⑤邑上さん、さらに、邑上さんが指名した⑥西久保1丁目の久木野さんと仲間たちによる「西久保1丁目緑をまもる地区まちづくり計画(まちづくり条例)」のお話全体(①~⑥)に対する意見をカードに書いてもらい、市の方でまとめたもの。パネルディスカッションは、コーディネーターの石塚さんが、このまとめをみてトピックを選び、各パネリストの見解をもとめる形で行われました。

以下は、関係資料です。これを眺めると、何となくお話の内容が分かるかもしれません。パネルディスカッションの音声は録音してますので、可能であれば、今後ウェブからお聞きできるようにしたいと思います。

基調講演資料(石塚さん):「景観を感じる心を育てる」景観まちづくりのヒントとして「小樽運河を守る会」会長の峯山さんの名言「地域に生きるとは何か~町は過去に生きた人たちと、現在の者と、これから生きる人たちの共同作品。過去の人たちの英知、積み重ねた文化や歴史を受け継いで私たちの今がある。私たちはそれを確かに次の世代に伝承していく責任がある」を紹介いただきました。ご関心ある方は、是非とも峯山さんがどのような方がウェブを検索してみてください。石塚さんが関わった世田谷区の船橋小路の会及び白石まちづくりハウスの景観まちづくり事例も紹介いただきました。

作山さん資料(なし): 残念ながら、市から資料はもらえてないのですが(抜けてました)、お話は市の景観ガイドラインの考え方についてでした。「市のガイドラインは性善説に立ち、このように景観を守りましょうよというもの。規則だとその線に張り付いてしまうが、ガイドラインはある程度柔軟に対応可能。さらに、武蔵野市の過去の協議の実績やディベロッパー等のレベルから、こうしたガイドラインがあり、協議事項になったことから、ガイドラインのない自治体にくらべて、企業はかなり配慮した対応をしてくれるはず」というお話がありました。どちらかといえば、市民が景観まちづくりをすることのお話よりも、企業に対して、どのような効果があるのかという論を担当いただいたようです。

松下さん資料: 「景観とサステナビリティ~景観から見た住まいづくり」と題して、終始にこやかにお話いただきました。ここで言うサステナビリティは、省エネの意味というだけでなく、持続可能な都市環境をつくるということで、「道路など公共空間との境界の作り方が重要!」ということです。国土交通大臣賞を受賞した八雲の住宅の事例をご紹介いただき、具体的に、住宅と道路の境界をどう馴染ませていくのかというテーマのひとつの対応方法を提示してもらいました。景観は、「境界」をどうするかが、課題になるとのご指摘でした。

南さん資料: まちづくり会議の景観に関する過去4年間の活動をざっとご紹介いただきました。ご自身が関わった大規模マンションにて景観を維持することの意義は何か。将来の資産価値を維持することに加え、子ども達や孫たちが、今いるマンションは住みやすいところ感じ、将来、また戻って来てくれるようになること、簡単に言えば、故郷をつくることが大切な目的という見解をいただきました。景観と故郷は、なかなか味わい深い関係だと再認識しました。また、武蔵野市では、三軒協定は意見調整が難しい場合があるので、二軒協定を設けたことは大きな特徴という話がありました。これを起爆剤にして、まずはお隣同士で、道路際に連続してお花を植えたり、具体的な活動が始まることが期待されます。

邑上さん資料: 市長として、事業者の方と話すときは、市役所の上の方から、周りを見せて、武蔵野は緑豊かでしょうとまず切り出すそうです。まず、事業者が何かをやろうとする際に、最低限、武蔵野では緑を活かしたまちづくりが必要であるということを冒頭から認識してもらうことが目的だそうです。さらに市長として、武蔵野市の優れた景観まちづくりの様子をお披露目いただきました。市長のお話は「緑」につきました。最後に市長から、西久保1丁目の地区まちづくり計画につきお話があり、まちづくり協議会代表の久木野さんにバトンタッチしました。久木野さんからは、同会がどのようにして、まちづくり条例による難しい制度を使い、シンボルツリーに関するルールを取り決めることができたのか。この計画策定と認定にあたり、当会の塩澤さんからの助言が役にたったとのお話がありました。

以上、速報ですが、ウェブには難しいかもしれませんが、ご希望の方は、宅ファイル便等で配信できると思いますので、音声ファイルをご提供したいと思いますので、ご連絡ください。

なお、音声の録音や写真については、事前に市の了解を得たものです。

文責: 篠原