引き続いて7月4日の意見交換会を速報します

みなさん

日曜日の武蔵境に続いて、今日(7月5日、月曜日)も景観ガイドライン素案に関する意見交換会が吉祥寺の商工会館4階ゼロワンホールで行われました。雨が降って心配されましたが、今日も日曜日と同じ17名の市民が参加し、景観ガイドライン素案への質問を含め、景観を守り育てていくために市民は何ができるのかをテーマに議論、意見交換を行いました。さすが吉祥寺というか、若い人も参加してくれてます。

私のいた第3グループでは、けやきコミセンで活動されている方が、名前のない道に名前をつける運動を展開中とのお話がありました。景観にもつながる、自分たちで既にやっているまちづくり事例との話がありました。

景観は公共のものという考え方を広めるための活動も重要だし、大きな木や美しい庭には感謝状を贈ったり、表彰したりしたいとの話も出ました。より身近に、自分の庭をきれいにすることから始めたいというお話もありました。

まちづくり会議としては、景観ランキングや表彰制度を今年度は検討することになっていることをお話しましたが、第1グループにいた村井さんからは、その議論の一部として、屋外広告の面積ランキングなどもお披露目いただいたようです。

何もかも景観に枠をはめるのではなく自由な面もあった方が魅力づくりにはよいのではないか、様々な景観を受容できることも必要ではないかとの意見がありました。地区別、コミュニティ別といった単位では様々な景観づくりがあってもよく、何が望ましい景観なのかという議論の機会も含め、景観の考え方や感じ方を広めていく必要性が指摘されたと思います。

このためのツールとして、地区まちづくり計画や新設の景観まちづくり協定が設けられるようだが、本日の説明では、市民がどう使えるのかがよく分からないし、どのような効果があるのかもはっきりしないという指摘がありました。確かに本日の説明の範囲では、まちづくり協定で何ができるかは分かりません。もっともな意見です。

地区まちづくり計画第1号の西久保のシンボルツリー等については、実際の地権者を登記から特定することによって近隣関係に緊張が走る場面もあったが、景観まちづくり協定の場合は、地権者に限らず居住者が代表してルールづくりができるという話もありました(この点は実際の案自体が決まっておらず、確かに市民に意見を求められても、答えられる方は非常に少ないので、素案と言えども、十分に練られたものではないことは残念に感じます)。三軒協定はよいが、意外に隣同士は中が悪いことが多いので、飛び石型の協定も意味を持つのではないかというユニークは発想もありました。

景観アドバイザーについては、まちづくり委員会のためだけではなく、むしろ、市民に対するアドバイザー制度を設けるべきではないか、このアドバイザーとはどのような人材かははっきりしないが、ぎちぎちの専門家ではなく、かつて専門家だった人や、特定のテーマに詳しい近隣の専門家でも、知識を活かせる場として考えるべきではないかという指摘がありました。さらに、建築誘導基準という見方だけではなく、地域やコミュニティ全体をみて、市民の意見を聞きつつ、全体としての調和と魅力ある景観のプランニングができる景観ディレクタークラスの人材が必要ではないかという話しもありました。

新たにその地区に引っ越してくる方に対し、どのように景観のルールを知らしめたらよいのか、この景観ガイドラインの仕組みでは、既存の住民に対してしか対応できないのではないのかという指摘がありました。これに対しては、むしろ、そういう方が武蔵野市に家を建てる場所に来た際に、あたりを見回すと、どうもこの当たりの生け垣や庭はきちんとしており、何かルールがありそうだとか、地域の方がすれ違うと挨拶を交わしているとか、安易に家を建てたらいけないかもしれない、そんな雰囲気を醸し出すような活動ができることが重要なのではないかとの指摘もありました。

都市計画マスタープランの際のまちづくり議論と比べると、視点は異なっていますが、市民のみなさんは、幅広い発想と斬新な意見の宝庫であり、もっと多くの議論の場が必要ということの真の意味が実感できる意見交換会でした(時間の無駄にはならない議論ができつつあると思います)。

今回の3グループの意見のまとめは次を参照してください。

第1グループ

第2グループ

第3グループ

7月には再び団体ヒアリングがありますので、当会としても、意見をまとめたいと思います。

次回の定例会では、意見を募りたいと思いますので、みなさん、どうぞよろしくお願いします。

 

市民まちづくり会議・むさしの

篠原二三夫